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Polaroid SX-70 Photo and Novel Blog 【 SX-70.NET 】

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人生なんて、いくつかの交差点が用意された、だだっ広い道の上をただただ転がっているだけ。
そう思った事はないかい?

用意された色んな選択肢をあたかも自分が選んだような顔して、あぁがこうだのこうがあぁだの。
飲み残したアブサン一杯。いつもそんな気分で生きてるんだよ。

アメニモマケテ、カゼニモマケテ、ユキトカナツノアツサニモマケテ。
だけどM6と60年前のズミクロンとC.C.のファイネストロックで。
それだけあればご機嫌な人生。そういう人に私はなりたいんだよ。

自由に生きるとか、究極の自己愛とか、旅行鞄にアヒルの親子とか。
あの子の事が好きだとか、死んだほうがいい奴とか、一人ぼっちの土曜の夜とか。
メガネをかけると目がちっちゃくなるとか。転がる焼け石に水とか。
ラージヘッドのフェンダーとか、ダサいはずのカポタストとか、8本弦のウクレレとか。
ロックって言うときの恥ずかしさとか、パンクとかロリータとか、ラブアンドピースとか。
セックスとか、実体の無い虚像であり続ける愛とか。神とか仏とかシバとかブラフマとか。


捉えきれるか。俺のズミクロンで。

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何から話していいのかわからないけど、とにかく聞いてくれるかな。
色々な事が沢山起こって気がついたらここに立ってたんだよ。それは全て僕自身の選択によって決まったんだろうけどね。今よりもっと上へ。いい眺めの所へって思って走ってきたんだけど、状況は悪くなっていくばかり。
今まで選択してきた人生の分かれ道を全て逆に選んでたら、僕は今、穏やかで幸せな毎日を過ごしているだろうか。それとももっと辛く憂鬱な毎日を過ごしているだろうか。

周りからすれば何不自由ない暮らしをしているように見えるだろう。誰でも知っているような大企業に勤めて、大都会で優雅に一人暮らし。そんなに美人じゃないけど、出来過ぎるぐらいに出来た彼女がいて、結婚の話まで持ち上がっている。
5年前の自分からは全く想像できなかった憧れの自分自身。

ごめん。何か違う。

今までは何から何まで全て僕自身に選択権があって、やりたいことだけをやってきた。自分の人生の選択権はいつも自分が持っていた。
でも今は違う。もう僕自身に選択権は存在しない。全く意味の無い日常の繰り返しに無理矢理意味をこじつける毎日。
俺は正しい。これが俗に言う、絵に書いたような幸せなんだ、このままここに立ち続けると全て手に入れられるって自分自身に言い聞かせる毎日。

全部辞めたい。辞めちゃおうか。いや、辞めなきゃ。

毎日毎日くる日もくる日もそう思ってる。5年かけて積み上げてきた、自分自身は全くの虚像だってことに気付いてしまったんだ。

0に戻したい。0に戻しちゃおうか。いや、0に戻さなきゃ。

後4分で休憩時間が終わる。1日24時間の内の1時間。自分自身に真っ向から対立する1時間。

このタバコを消したら、そろそろ行くよ。意味のない毎日に無理矢理意味をこじつけるよ。
ごめんね。僕自身。また今から虚像の自分で働くよ。作られた笑顔と作られたプライドを武器に。

じゃまた明日。この時間にここで。

僕はタバコを揉み消し、狭い喫茶店を後にした。

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